設立趣意書

 奈良県は、年間を通じて晴天の多い北部盆地平野部、木津川・吉野川・十津川などの豊かな水量と広大な森林に恵まれた東部・南部の山岳地帯のいずれにおいても、豊かな再生可能エネルギー資源に恵まれている。
それゆえに、古代より日本の礎となる文化・産業・政治が、この奈良の地より生まれてきた。

 年々進行する地球温暖化や、東日本大震災及びそれがもたらした福島原発事故を教訓とし、安心・安全なエネルギーを地域が主体となって創出することが強く求められている。
それは同時に、市民・地域住民が主体となり、コミュニティの活性化や地域防災拠点の確保、若者の参加を通じて、持続可能なまちむらづくりに寄与するものでなくてはならない。すでにそれらは、奈良県内においても、太陽光の市民共同発電所、吉野での小水力利用などの取り組みとして端緒が拓かれつつある。

 わたしたちは、太陽光・小水力発電、木質バイオマス利用等の事業モデルの創出、県民・地元産業・金融・行政等との連携の深化、そして、他地域の模範となりうるユニークなアイデアの実現を通じて、こうした取り組みを加速・拡大させ、再生可能エネルギーによる地域活性化の奈良モデルを実現し、ひいては、二千年に渡って受け継がれてきた国のまほろばであるこの地が、未来世代に安んじて受け継がれる事を目的として、ここに「一般社団法人地域未来エネルギー奈良」を設立するものである。

2013年11月15日
設立発起人一同